ジャワ

当社が提供した、インドネシアの1.76GW発電所に設置された、3000rpmで稼働する2基の400MWクラッチを備えた、最高出力のシングルシャフト複合サイクルガスタービン(CCGT)適用例です。供給元はGEヴァーノヴァです。
インドネシア政府および国営エネルギー会社のPLNは、環境負荷が大きい石炭およびディーゼル発電への依存を減らすことで温室効果ガス排出量を削減しています。この電力事業計画の一環として、天然ガス(LNGを含む)を燃料源とするガス火力発電所への移行を推進するとともに、再生可能エネルギーの比率も増加させています。
ジャワ1(Jawa 1)プロジェクトはジャワサトゥパワーが管理しており、インドネシアで初の大規模な「ガス・トゥ・パワー」プロジェクトです。発電所は、各880MWの出力を持つGEヴァーノヴァ製ガス発電ユニットが2基(合計1.76GW)設置されており、さらに170,000立方メートルの貯蔵容量を持つ浮体式貯蔵再ガス化ユニット(FSRU)が組み込まれています。これにより、インドネシア西ジャワ州での発電と電力供給を行います。
この発電所で発電された電力は、25年間の電力購入契約(PPA)のもと、インドネシア国営電力会社(PLN)にすべて送電されます。燃料となるLNG(液化天然ガス)は、インドネシア・パプア・バラット州にあるBP社のタンジュLNG施設から、Jawa Satu FSRUを経由して供給されます。
GE Vernovaが供給する880メガワットのコンバインドサイクルガスタービン(CCGT)発電所では、9HA.02型ガスタービンプラットフォームが使用されており、シングルシャフト構成で発電機と、3胴式の蒸気タービンに360T SSSクラッチを介して接続されています。この高効率構成は、通常、マルチシャフト方式に比べて設置面積が小さく、負荷変動への柔軟性も高くなっています。
SSSクラッチを組み込むことで、ガスタービンを迅速に始動させることが可能となり、蒸気タービンは排熱回収蒸気発生器(HRSG)から十分な熱が得られ、かつ蒸気タービンの回転速度が発電機の回転速度に一致したときにのみ接続されます。各360T SSSクラッチは400メガワットの定格出力です。